福島県郡山市大町の財団法人星総合病院(池田精宏院長)で今月中旬、糖尿病の治療で入院していた六十歳代の男性患者が、点滴チューブが外れたことによる出血多量で死亡していたことが二十七日、分かった。同病院は医療事故として、郡山署と郡山市保健所に届け、院内に事故調査委員会を設けて原因を調べている。病院側はチューブが外れたことに対する管理上の責任を認めており、郡山署は点滴方法などについて、病院側から事情を聞いている。
関係者によると、十九日午後零時二十分ごろ、病棟を巡回していた看護師が男性患者の太ももの血管に挿入されていた点滴チューブが外れ、大量に出血しているのを見つけた。すぐに心臓マッサージを試みたが、男性は間もなく出血多量で死亡した。点滴チューブを体に固定するためのネジが何らかの理由で外れたものとみられるが、発見の二十分ほど前に看護師が患者の様子を確認した際に、異常はなかったという。
同病院の小滝千弘事務長は、事故の事実関係を認めた上で、「事故を隠すつもりはないが、家族の意向で詳しい事実の公表は差し控えたい」としている。
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